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山陰雪中取材行・最終回

 申し遅れましたが次のイベント参加は、4/1・神戸の「そうさく畑」になります。
 これから申込ですが、多分スペースは取れるかと。
 ラインナップは冬コミと同じになる予定ですが、関西の皆さんお楽しみに。

 そして次の旅行はきっと、夏休みまで不可能………………。

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 さて、最終日は帰るだけの旅。
 ようやく晴れた米子の街に名残を告げながら、駅へ。時刻どおりに列車が動いてるらしいことに感激。

 米子発9:50。前日の松江行きでも使った「スーパーまつかぜ」で、昨日とは逆に鳥取方面へ。
 
 倉吉までは海が見え隠れ。反対側は平野の向こうに山々。
 前々回のトップに載せた伯耆大山も、この列車の車窓から撮影。

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 運転席のすぐ前まで座席があり、窓から最高速度120km/hの前面展望が。
 鳥取側の前1両が自由席なので、上り列車だとより安価にこの眺めを楽しめる。

 ここで前回お約束した、切符の話。
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 "周遊きっぷ"の「ゾーン券」(山陰ゾーン)。
 クリックすると拡大表示されるのでご覧いただきたいが、5,300円でこの区間が、特急自由席を含めて5日間乗り放題。
 これが「特急に乗って××分」などと気軽に書いてたカラクリ。

 ただ、この券だけを単体で買うことはできない(買えても5,300円もするんじゃ…)。
 以下の2枚(クリックにて拡大表示)を一緒に買う必要があるのだが、そのおかげでゾーン券がもっと割安になる。
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 ↑出発地からゾーン入口(ゾーン券の写真の◎の駅のどれか)までの「ゆき券」。
 今回は、東京→東海道線・山陽線→岡山から伯備線で北上して入口駅:根雨(「サンライズ出雲」のルート)。
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 ↑ゾーン出口(同じく)から元の出発地までの「かえり券」。
 今回は、出口駅:鳥取→因美線・智頭急行線・山陽線で姫路→東海道・山陽新幹線で東京(「スーパーはくと」+新幹線のルート)。
 これをたどるべく、今「まつかぜ」で鳥取を目指している。

 どちらも普通乗車券と同様に自分で行先やルートを言って買うのだが、この両者が普通運賃より2割引になる(学割だと3割引)。
 今回は往復あわせて四千数百円の割引を受けており、つまりゾーン内を千円分ほど乗ればゾーン券の元は取れる。
 昨日の米子~松江は運賃480円・自由席特急料金730円。一昨日の米子~根雨は運賃570円・自由席特急料金730円…千円分乗るなんて簡単だ。
 元が取れれば、東京から米子や松江までの普通乗車券と比較してもほぼ均衡する。それでいて乗り放題がついてくる。
 ちなみに往復の特急料金には割引はないが、料金も合わせて飛行機と比較しても、「米子便往復+空港~市内のバス」と約3千円差だった。

 この「周遊きっぷ」、山陰の他にも各地に31のゾーンがある(詳細は時刻表を参照…どのみち時刻表を見ないと買いづらいので)。
 出発地~入口・出口が200km超なら全国どこからでも買えるが、上述のような割安感を得るには600km超はほしい。
 発売されない期間もないし、ゆき券・かえり券は途中下車も可能。
 制約らしい制約は、以下の点ぐらいだろうか。
★使用開始後はゆき券・かえり券ともルート変更不可
★ゆき券・かえり券のルート指定が初心者にはやや難しそう
 ただ後者については、「サンライズで行く」「スーパーはくとで帰ってくる」という風に、乗る列車を挙げれば伝わる。メモにして渡せばなおよし。
 また出発当日でも買えるが、窓口に並んでやや手間のかかる切符を買うことになるので、前日までに買っておくべし。

 
 …さて、およそ100kmの道のりを1時間ちょいで走破して、鳥取着。
 昨日の松江駅のコピペみたいな高架駅。高架下もコピペみたいな造りで、食事も買い物も選択の余地があるほどに可能。

 
 普通列車で3駅ほど後戻りして、往復小一時間の小さな旅へ。
 倉吉~鳥取は以西よりも山の緑が近づく。各駅停車だと2時間半かかる米子~鳥取だが、行き違いや通過待ちで何本もの列車と出会え、退屈は少ない。

 
 鳥取に戻ってお茶を飲み、弁当を買って、12:54発の「スーパーはくと」に(写真は別の機会に始発駅:倉吉で撮ったもの)。
 南下して山陽線に出た後は、在来線を京都まで走る気動車特急。鳥取~京都は3時間。

 
 先頭の形から想像できるとおり、こいつも前面展望がきく。そして、やはり「ぶっ飛ばす」という形容が似合う速さ。
 この上り先頭は指定席だが、反対の先頭は自由席。

 新幹線との乗り継ぎは姫路を勧められるが、京都にすると特急料金の乗継割引が最大になる。舞子の海や明石海峡大橋もきれいだし。
 が、今回の帰りはやや急ぐ旅なので、姫路で14:23に降車。
 姫路停車の「のぞみ」と20分足らずの接続だが、広かった構内は高架化でコンパクトになっていて、名物・駅そばを食べても余裕。

 ここで恒例「本日の駅弁より」。
 
 鳥取駅「山陰鳥取かにめし」(1,100円・冬季のみ)。カニの駅弁はちらし寿司が多い中、酢飯ではなくカニのダシで炊いたご飯。
 ほか、巨大な椎茸を一杯に敷いた「素晴ら椎茸」(1,000円)も気になったが、これは冬じゃない時期に。
 一方、「今日の晩ご飯」は自宅だったので割愛…魚でも買って送っとけばよかったんだと今頃気づくも遅し(笑)。

 ちなみに現地の宿は、米子郊外・弓ヶ浜の付け根にある皆生温泉。
 海の眺めも温泉もよく、それでいて駅までは毎時2~3本のバスで約15分と便利。そしてこのバスも周遊きっぷの「ゾーン」に入っている。
 宿は一泊3,000円より(共同浴場つきビジネスホテル)。筆者は、総額6,000円で清潔な洋室&眺めのいい大浴場が得られる費用対効果抜群のホテルを重用。

 …18時前、東京駅に到着。
 行きにサンライズが7時間半かけた区間を、あっけなく4時間で走破。帰ってきた感が半分ぐらいしかしない中、都内某所へ…。
 、
 この新刊(クリックで作品紹介がポップアップします)を製本所から引き取ってきた。現地に行ってる間に、その土地のことを書いてる本が完成してるというオチ。
 帰ってきた今あらためて開いてみると、かの地の良さをいくらも書けていないと気づく。
 でも半面、だからこそ行ってよかったとも思った。
 感激と羨望を新たにしたところで、次はもっと楽しく美しく「伯耆・出雲発の物語」を書いてみたい。

(おしまい)

山陰雪中行3日目ほか

 まさかの寝台特急「出雲」復活!
 
 …ウソですごめんなさい。
 ツイッターにて既報ですが、実は昨日・今日で山陰と全く逆方向にも出かけてきました。
 でも早いものから順ということで、山陰の続きをば。

 あ、申し遅れましたが年末にツイッターのアカウント取りました。
 ツイッター始めました、とはあえて言いいません…三日坊主な予感がするので(苦笑)。
 アカウント:Dai_Tajima

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 今日の行先は松江の街。ちょっとゆっくり目に宿を出て、米子駅へ。
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 松江まで特急で20分…普通でも30分ちょいだし、急ぐ旅でもないのだが。
 この金遣いよさげな選択のカラクリは追って説明するとして、この「まつかぜ」or「おき」にはぜひ一度ご乗車を。列車離れしたエンジンの唸りと加速度が、諸兄の鉄道のイメージを変えること請け合い。

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 松江駅。「大都市近郊の大手私鉄の駅みたい!」と見るか「これが県都の代表駅かよ」と見るかは各自におまかせする。
 どちらにしろ「駅」の部分は小さく、右写真の場所以外は全部ショッピング街&飲食店&土産物屋。そして有人改札が暖かくお出迎え。

 駅はやや街外れに所在。松江しんじ湖温泉行きのバスで北上し、松江大橋で松江水道を越える。
 
 向こうに見える橋の先が宍道湖。その橋の上からはもちろん、岸辺まで行けば宍道湖はもっとよく見える。
 が、あえてまず松江大橋から眺めてほしい。街、それも県都の市街の中にこんな水面があるのが見どころだと思うので。

 橋を渡った先が市街地。突き当たりを西へ折れ、少し先でまた北上して「県庁前」で下車。
 
 バス停の名前どおり、これが県庁ですハイ。
 同じ広場でも都庁の「都民広場」とは別の意味で驚く。ここが官庁&オフィス街のド真ん中だとは…右手から県庁を浸食してる森は松江城趾。

 県庁横の「大手前通り」を北へ。左写真の道の逆側には県民会館やオフィスビル。
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 ひとり県庁だけがゆったりしてる訳じゃなくて、建物同士、建物と道路、というか街自体がゆったりしてて緑豊か。
 もっと言うと都心部自体がコンパクトで、右写真・松江城趾の北側はもう住宅地。筆者は城マニアじゃないが、この城趾はいつか使いたい。

 城趾を出て、大手前通りの1ブロック東へ移動。そこから南に戻る。
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 道が曲がってるのは車のスピード制限のため。効果絶大で安心して歩ける。
 各種の装飾品店やら結婚式場つきのホテルやらが並ぶ、松江の精一杯ハイソな一角。ちなみに以降は、つばめたちの下校ルート。

 南下し切ると、堀川沿いの通りに出る。
 
 ここは行きにバスで通った。つまり中心部を一周したことになるが、松江城の散策も含め、撮影・寄り道しながら歩いても二時間弱。
 観光向けの施設も散在するが、古きよき水都の雰囲気をぶち壊してないのがいい。小物・アクセサリー系の土産はこの川の両岸で。

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 駅へ戻るべくさらに南下。松江大橋から堀川の方を振り返る。奥の信号が堀川沿いの道との突き当たりで、手前に橋。
 新刊表題作『つばめと彼と隼』の冒頭とラストに出てくるあたり。ここまで来たら、駅へは歩いても15分ほど。

「…同じ都市部の住民なのに、この豊かさの差は何なんだ」
 住宅街は住宅街で固まり、通うべき都心部は遠く、どちらも高い建物とせわしげな人波と疾走する車ばかりが目立つ…そんな東京都区内を思うにつけ、松江の人々に羨望を覚えた。
 すぐ後で書くとおり、松江付近は山陰線もそこそこ健闘してて鉄的にも楽しいし(笑)。
 もちろん、地方が抱える過疎や市街地空洞化の問題を知らないわけじゃない。
 でもこの町はまだ、駅から中心部にかけての範囲で生活がまかなえそうだった。
 課題は、やはり職。新刊の表題作でちょっと書いたように、よそ者が容易に割り込める状況にはない。

 もう一度街へ行ってから、米子へ戻るべく松江駅のホームへ。
 
 通勤客や遊びの帰りらしき青少年も少なからず見られ、その意味でも一見都会っぽい…マニアは列車を見て一発で見抜くだろうが(笑)。
 ちなみに高架下の食堂街には、0時までやってるラーメン屋や居酒屋も。
 
 帰りは普通列車(左写真はもちろん松江駅じゃないとこで撮影)。
 ボックス席中心の車内とか、新型になっても守るべきとこは守っているキハ126・121が大好き。

 ちなみに米子~松江~出雲市は普通列車が朝夕約30分ごと、他は約1時間ごとだが、別に岡山や鳥取からの特急が毎時1~2本、時には3本も加わる。
 特急の多さは、鉄道が都市間連絡の機能を元気に果たしている証拠。
 でも地元の利用者にすれば、つばめならずとも「特急に乗れたらなあ」と言いたくなりそうだ。
 いちおう特急OKの定期券や特急料金の回数券があり、少ないながら通勤利用らしき姿も特急の車内に見受けられる。
 そして、旅行者向けにも特急乗り放題になるプランがあり、筆者はこれを重用した。次回でちょっと紹介したい。

 恒例:今日の駅弁より…松江駅「出雲招福ちらし」。
 
 穴子・アゴ(トビウオ)のでんぶ・黒豆&小豆・昆布・境港のカニ・大山鶏etc。
 出雲と言いつつ、無理せずに米子あたりでも採れる品々を含めてるのが奥ゆかしい。ただ後ろの2品は明らかに伯耆の産物では(笑)。
 決して皮肉じゃなく、両地域が一つで、なおかつ食べ物がおいしい場所だと分かる駅弁。

 同じく、今日の晩ご飯より。
 
 今度は親ガニじゃないカニ!松葉ガニ!
 半身で1,260円、というのを発見…昨日の店で目をつけといただけだが。
 おかず一品の金額としては少々アレだが、でも表通りだと注文は1パイ単位で倍以上のお値段、というのが普通。

 …三日がかりでカニに満足したところで、明日は帰る日。

(つづく)

冬コミ御礼&山陰雪中行つづき

 皆様、新年あけましておめでとうございます。
 昨年…というか昨日はコミックマーケット81、お疲れ様でした(笑)。
 家人と新年&冬コミ無事終了のお祝いを済ませたところで、さっそく皆様にもご挨拶と御礼とをば。
 【右写真:冬の大山(鳥取県)】

 さて新嘲文庫の冬コミですが、いらした方は特に多くも少なくもなかったものの、角のいい場所を頂戴したせいか、久々にフリのお客さん比率が高いコミケになりました。
 もちろん、いつも来ていただけてる皆様にも感謝感激です。
 特に差し入れを頂戴した方々、本当にサンクスです!

 そして今回は売り子に恵まれて買い物もはかどり、初めて東~西の移動も体験。
=主な収穫=
★「柚子と蜂蜜」様(新刊の挿絵師・由井ひな子嬢の売り子&委託先…百合もいいなあ)
★「Rendering学習日記」様(知る人ぞ知るCG教育のオーソリティが祝・初参加、ぜひ次回以降も)
★「亜細亜姉妹」様(はるばるお疲れ様です、これから拝読しますね)
★「ゆとり世代部」様(『水出しラーメン』、めっちゃ笑いました)
★「あにだん」様(ひさびさの『オタク業界うんちく日記』、うれしかったです)
 …ありがとうございました。楽しかったです!

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 ところで新刊ですが、コメディにしては軽快さに欠けるなあ…などと今さらながら反省しておりますです。
 そのへんは今後も勉強するとして、つばめや隼や仲間たちの新たな行き先を求めての取材旅行…冬コミ前の山陰雪中取材行・2日目から。

 
 翌日も雪…それにここ、絶対に海沿いの街中じゃない。
 いくら木造建築がいい感じでも寒いものは寒く、この1枚を取るや駅舎へ駆け込む。

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 ここは、米子から伯備線の特急「やくも」に乗ること30分弱、内陸に20キロほど入った根雨の駅。
 駅舎もいい感じの木造建築のまま。雪が小止みになったとこで一枚。

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 駅周囲は日野町の中心部。この先に古きよき町並みがあって、それが当地の呼び物。
 ただしこの直後からメチャクチャに降り出し、ロクな写真が残らなかったので肝心の風景は割愛。

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 雪まみれになって探索して戻って来るや止む、という恨めしい天気。
 でも次のスケジュールがあるので、駅を挟んで町並み地区とは反対側へ。ここも歩道の除雪は最小限。

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 日野川沿いに出る。越えてきた踏切のすぐそばに、こんな写真を撮れる橋がかかる。
 鉄道写真を抜きにしても、いい感じの山と川の眺めが広がる場所。

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 部活か補習帰りの高校生と一緒に、普通電車で米子へ戻る。
 なお撮り損ねたものの、ここは駅舎内の待合室もいい感じ。ちなみに有人駅で売店も営業。

 
 9分遅れで根雨を出た米子行きは、途中駅で行き違いをする。
 でも反対側の列車はそれ以上に遅れていて、結局そいつが通過するまで10分も停車。

 昨日ほどではないものの、列車は軒並み10~20分の遅れを背負い、そして行き違いのたびに遅れ時間は広がる。
 山陰線ともども単線なので、一本が遅れると行き違いを介して、遅れが「ぷよぷよ」みたいに次々と連鎖していくんですな。
 貨物列車に至ってはダイヤが完全に変わっていて、ないはずの列車が通るかわりに来るはずの列車が来なかったり。
 そのせいで、さっき橋の上で時間ギリギリまで凍えていた。なので待合室の写真がない。

 
 ↑米子に向かって左手の車窓には、日野川が寄り添い続ける。
 
 ↑右手は伯耆溝口あたりから、きれいな雪野原。雪がなくても田畑の広がりが美しい。その向こうに大山の姿も。

 
 今日の駅弁…米子駅の「海の宝箱」。
 1,260円と張り込んだ甲斐あって、角切りの魚貝がゴロゴロ。同駅名物の棒寿司(5切れで千円以上する)も2切れ楽しめる。
 なお、もう少しリーズナブルかつ当地名物なものでは「赤貝飯」(900円)がうまそうだった。

 
 今日の晩ご飯より…駅近くの居酒屋にて、地魚のお刺身四品盛り。
 右から時計回りに、生鯖・鯛・本マグロの稚魚・ブリ。これで750円は安いという味だが、2人前だとさらに割安に。
 
 …以上、雪に振り回されて写真は駅の周囲や車中しか残りませんでしたが、つばめたちを暴れさせる舞台の候補が一つ増えました。
 天気が変わりやすいのは当地の特徴ですが、まさか雪までそうだとは…。

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 では皆様、本年もよろしくお願いいたします。
 ちなみに3日目と4日目もぼちぼち掲載していきます。

ホワイトクリスマス!

【冬コミ参加情報はこちらです(前の記事)】

 
 もう25日午後なのにホワイトすぎです。あと耳がちぎれそうなぐらい寒いです。
 …もちろん、東京の話じゃありません。

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 めずらしく早々と新刊・ペーパー・ブースの準備を終えた晩、乗り込んだのは「サンライズ出雲」。
 といっても写真は岡山のですが…6時半なのにまっ黒け。

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 分水嶺を越えるや、窓の外に一面の雪景色。
 でも止んでるだけマシで、今日撮った中で降ってない写真はこれだけ。

 …旅先は新刊『つばめと彼と隼』の舞台、山陰・雲伯地方。
 ネタの仕入れをかねた再訪でございます。
 初日はとりあえず倉吉(トップの写真)まで往復した後、米子の駅と市内探索。

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 新刊の表紙に出てくる米子駅。
 山陰線・伯備線の両方で同時多発倒木につき、朝からダイヤ乱れまくり。
 
 隣接する車両基地には除雪車までスタンバイ(というか既に一働きした模様)。

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 米子の街にて。道の向こう側らへんが新刊表題作のクライマックスの舞台。
 左のレトロな建物は山陰歴史館(旧市役所)。

 
 誰か歩道の雪かきして下さい…。
 日曜のせいか、歩道は駅前でも大変な状態。

 
 米子の下町、加茂川沿い(つばめの家から駅への道のり)。
 実は細かいアラレがビシビシ当たっている。

 
 本日の駅弁…厳密には駅弁じゃないが。
 構内のコンビニに寄ったら「境港産のカニを使用」というカニちらしを発見。思わず購入。

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 今日の晩ご飯より。
 豪華に見えるが「親ガニ」という小さいヤツで、760円なり(でなきゃ頼めない)。

 以上、泊まった宿の部屋にLANがあったので、少し早めに「冬コミの支度をさっさと終えたワケ」を報告してみた次第です。
「…べ、別に余裕自慢してるわけじゃないんだから!(←ぉぃ)」
 実は今度の正月に休みがほとんど取れず、無理やりその先取りを追求したゆえの強行軍。今はのほほんと旅してますが、昨日まで死んでました…まさか2日間で執筆以外の全作業をやることになろうとは。
 31日に元気な顔をお見せできるよう、雪と温泉で命の洗濯してきます。
 それと、申し遅れてしまいましたが、皆さんのクリスマスはいかがでしたか。

冬コミ予告・追加

日時:12月31日(土=3日目) 10:00~16:00
会場:東京ビッグサイト
(りんかい線「国際展示場」・ゆりかもめ「国際展示場正門」)
ブース:ポ-37a(東5ホール)

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 ↑サークル看板完成。これを目印にぜひお立ち寄り下さい。

 新刊『つばめと彼と隼』掲載作品のサンプルを「新刊・発行予定作品のご紹介」にて公開中です。
 また新刊のほか、掌編を掲載した無料ペーパーを配布。お楽しみに。

 ちなみに今日現在、ペーパーは折るのを残して完成済み。
 新刊もあとは明日、製本所に持っていくだけ。
 上記の看板、そして値札類もすでに現物が揃っております。
 …本番一週間前にして異様に準備万端な事情は、たぶん年明けに報告できるかと。

お知らせ3点

★トップページ引っ越しを機に、筆名を「田島」にあらためました。以後よろしくお願いします。
 「dai.s151.xrea.com」というドメインのトップになったので、それに合わせて(普通は逆だってば…笑)。

★先月に続き、二ヶ月連続の無料公開作品追加。
 夏コミでペーパーとして配った、「福島・会津、スケッチ日和」。未見の方々はぜひ「既刊本・全編公開作品の紹介」へ。

★冬コミ情報再掲
 日時:12月31日(土=3日目) 10:00~16:00
 会場:東京ビッグサイト
 (りんかい線「国際展示場」・ゆりかもめ「国際展示場正門」)
 ブース:ポ-37a(東5ホール)

 新刊『つばめと彼と隼』の予告を、「最新刊・発行予定作品の紹介」で開始。近日中にサンプルも掲載できそうです。

冬コミ速報&当サイトについて予告

11/3、TRC初開催の文学フリマに行ってきました。

 ブースを取りそびれた「ゆと部」さんと参加。おかげで交替要員に不足はなく、広くなったのに人口密度の増えた会場を何度となく散歩。
 顔見知り諸氏に聞くと、規模拡大の効果はジャンルで真っ二つに分かれてました。
★評論・情報=↑
★文芸(小説や詩)=↓…当サークルもちょっとそんな感じ(苦笑)
 秋葉原時代から「評論が強い」とは言われてましたが、今回の規模拡大はそのまま評論・情報の増加になったようで、売り買いともに文芸中心な人間としてはちょっと淋しい。
 ですが、それだけにかえって、こちらも負けちゃいられないという気分も。
 文芸系の売り手・買い手のみなさん、頑張って盛り上げていきましょう。

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…さて、冬コミはつごう14回目の参加が決まりました。

=コミックマーケット81(冬コミ)=
 日時:12月31日(土=3日目) 10:00~16:00
 会場:東京ビッグサイト
 (りんかい線「国際展示場」・ゆりかもめ「国際展示場正門」)
 ブース:ポ-37a(東5ホール)

 新刊はコメディの短編集です。
 全編公開中の既刊「紙一重のわがまま」と同じ地方を舞台に、初の連作に挑戦。詳報は来月になりますが、よろしくお願いします。
 ちなみに二十年ほど前、高校生だった筆者が初めてコミケに参加した際の会場が、今回「文学フリマ」が移ってきたTRCでした(コミケがそれで済む規模だったなんて…)。
 第二展示場に入るのはその時以来で、そして当時のジャンルも創作文芸…思わず初心に返ってしまってたり。


…ところで、今月末をメドに当サイト内の配置が若干換わります。

 新しい「新嘲文庫」トップページのURLは以下のとおりに。
 http://dai.s151.xrea.com/
(↑今は違うページがあってそこへ飛んじゃうので踏まないこと)
 何のことはなく、同じドメイン内で子ページからトップへ移行するだけです。
 今のURLにはジャンプページを置くので、ブックマークをいじる必要もありません。
 場所の引っ越しだけでコンテンツを特にどうこうする気もないのですが、だた、上記の「初心」ついでに、一つだけちょっとした変更を用意しております。

11/3は、TRC初開催の「文学フリマ」へ!

 11/5(祝)開催の「第十三回文学フリマ」に出展します。
 規模拡大につき、会場は今回から東京流通センター。

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★日時:11月3日(木・祝)11:00~16:00
★場所:東京流通センター 第二展示場
 (東京モノレール「流通センター」至近)
★ブース位置:イ-36(2階)

 真新しい頒布物はありませんが、規模拡大ということでイベント全体の見どころは増えると思いますので、ついでにお立ち寄り下さいませ。
 なおイベントとは関係ありませんが、電子書籍サービス「wook」で公開中の旧作長編『紙一重のわがまま』をよろしく。冬の新刊はこの作品と同じ地方・路線を舞台にコメディを出します。

楽しくお話+在庫0.5掃…「本の杜」

 9月24日(土)、行ってきました「本の杜」1
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 川崎駅から徒歩5分、このビルの4階。
 参加約30サークルというマターリした場内のおかげで、いらしたお客さん一人ひとり、訪ねたり訪ねられたりしたサークルの皆さん方一人ひとりと、楽しく盛り上がれました。
 以下、お話と作品とを総合的に勘案した今日のおすすめ。
「ソラハテ」様:何となく読めちゃう淡い恋の掌編集は、当イベントが同人活動のデビューだとは思えないほどの良品。
「東部市場」様:健全BLからゾンビ雑誌まで…著作以外でも多趣味にして多才な方。"マクドナルドSF"はおすすめ。
「BRADD VOICE」様:メンバーのお二人とも、楽しい体験・見聞豊かな旅行鉄。今後その種の本も出るというので期待。

 その気になれば来場者全員・全参加サークルさんと顔見知りになれたのでは…そんな雰囲気。
 裏を返せば売上は少ないイベントだったわけですが(笑)、それでも、長らく"あと数冊"だった「エッちゃん」「20,000,345M」の2種類が一挙に完売。ありがとうございました!
 おかげで新刊を堂々と置けるスペースが誕生…あとは置く物をいつ出せるかが課題です(苦笑)。

 …良くも悪くも、この「本の杜」は今日が第一回。
 幸い主催者様はやる気十分らしいので、参加することやサイトでそれを告知することで、貴重な文章系イベントを盛り上げていきましょう。

 新嘲文庫の次回参加は、11/3(祝)の「文学フリマ」になる予定です。

虹よりも・・・

 9月24日(土)、「本の杜」なるイベントに出展します(イベントの詳細はリンク先を参照)。
 夏コミでお会いできず、次の文学フリマ(11/3)も行けそうにない…という方はよろしければ。

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 激しい通り雨の後、絵に出てくるような見事な虹が出た。

 それに気づいたのは、空を見たからではない。
 駅ビル沿いにびっしりと固まった人々の群れが、一斉に同じ方へ向けて携帯電話をかざしていたからだ。
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 雨宿りに見えるのは写真がヘタなせいで(汗、雨はすでに止んでいる。
 そして、虹は他の場所からも十分に見える。というより、見るだけなら駅前広場の中央(画面右手)に出た方がより間近に見られるのだが、虹に注目する人全員が撮影上のベストポジションにひしめき、レンズを向けている…。
 便利な時代ゆえの、不思議な光景。
 虹よりもその光景の方が目を惹いたので、虹は記憶に焼きつけることにし、そちらにレンズを向けた。

 人々はカメラのプレビューに満足するや、順に立ち去る。
 どよめきすら聞こえていた割に人々の散りは早く、あっという間に、消えゆく虹を眺めているのは私だけになった。
「きれいだったな…」
 鮮やかな七色の架け橋と、それが少しずつ消えていく記憶を私はその日一杯楽しんだが、風呂でそれを思い浮かべていて、ハッとした。
「写真に撮っていても、自分は消えるまで眺めていただろうか?こうして思い浮かべていただろうか?」
 たとえば旅先での景色や車内の様子、弁当の彩り…写真に撮ることに執着して、そして撮ったことに満足して、じっくりひたることや、過ぎた後の余韻を楽しむことを粗末にしてはいまいか。
 思い返すと、「熱心に取材した」と思った時ほど、いざそれを素に何か書こうとすると、感覚の記憶を手元に引き寄せられなくて苦労する。
 むやみな枚数が残っている物ほど、写真を見ても、その時の暑さや寒さ、触覚、揺れ、匂い、味…そういった事どもの微妙な部分はよみがえってこないのだ。

 ちょっと反省。虹を撮り終えるや去っていった人たちを笑えない。
 今後も写真は撮るとして、とりあえずあの虹は記憶だけにとどめて正解だった。

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