まさかの寝台特急「出雲」復活!
…ウソですごめんなさい。
ツイッターにて既報ですが、実は昨日・今日で山陰と全く逆方向にも出かけてきました。
でも早いものから順ということで、山陰の続きをば。
あ、申し遅れましたが年末にツイッターのアカウント取りました。
ツイッター始めました、とはあえて言いいません…三日坊主な予感がするので(苦笑)。
アカウント:Dai_Tajima
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今日の行先は松江の街。ちょっとゆっくり目に宿を出て、米子駅へ。
松江まで特急で20分…普通でも30分ちょいだし、急ぐ旅でもないのだが。
この金遣いよさげな選択のカラクリは追って説明するとして、この「まつかぜ」or「おき」にはぜひ一度ご乗車を。列車離れしたエンジンの唸りと加速度が、諸兄の鉄道のイメージを変えること請け合い。
松江駅。「大都市近郊の大手私鉄の駅みたい!」と見るか「これが県都の代表駅かよ」と見るかは各自におまかせする。
どちらにしろ「駅」の部分は小さく、右写真の場所以外は全部ショッピング街&飲食店&土産物屋。そして有人改札が暖かくお出迎え。
駅はやや街外れに所在。松江しんじ湖温泉行きのバスで北上し、松江大橋で松江水道を越える。
向こうに見える橋の先が宍道湖。その橋の上からはもちろん、岸辺まで行けば宍道湖はもっとよく見える。
が、あえてまず松江大橋から眺めてほしい。街、それも県都の市街の中にこんな水面があるのが見どころだと思うので。
橋を渡った先が市街地。突き当たりを西へ折れ、少し先でまた北上して「県庁前」で下車。
バス停の名前どおり、これが県庁ですハイ。
同じ広場でも都庁の「都民広場」とは別の意味で驚く。ここが官庁&オフィス街のド真ん中だとは…右手から県庁を浸食してる森は松江城趾。
県庁横の「大手前通り」を北へ。左写真の道の逆側には県民会館やオフィスビル。
ひとり県庁だけがゆったりしてる訳じゃなくて、建物同士、建物と道路、というか街自体がゆったりしてて緑豊か。
もっと言うと都心部自体がコンパクトで、右写真・松江城趾の北側はもう住宅地。筆者は城マニアじゃないが、この城趾はいつか使いたい。
城趾を出て、大手前通りの1ブロック東へ移動。そこから南に戻る。
道が曲がってるのは車のスピード制限のため。効果絶大で安心して歩ける。
各種の装飾品店やら結婚式場つきのホテルやらが並ぶ、松江の精一杯ハイソな一角。ちなみに以降は、つばめたちの下校ルート。
南下し切ると、堀川沿いの通りに出る。
ここは行きにバスで通った。つまり中心部を一周したことになるが、松江城の散策も含め、撮影・寄り道しながら歩いても二時間弱。
観光向けの施設も散在するが、古きよき水都の雰囲気をぶち壊してないのがいい。小物・アクセサリー系の土産はこの川の両岸で。
駅へ戻るべくさらに南下。松江大橋から堀川の方を振り返る。奥の信号が堀川沿いの道との突き当たりで、手前に橋。
新刊表題作『つばめと彼と隼』の冒頭とラストに出てくるあたり。ここまで来たら、駅へは歩いても15分ほど。
「…同じ都市部の住民なのに、この豊かさの差は何なんだ」
住宅街は住宅街で固まり、通うべき都心部は遠く、どちらも高い建物とせわしげな人波と疾走する車ばかりが目立つ…そんな東京都区内を思うにつけ、松江の人々に羨望を覚えた。
すぐ後で書くとおり、松江付近は山陰線もそこそこ健闘してて鉄的にも楽しいし(笑)。
もちろん、地方が抱える過疎や市街地空洞化の問題を知らないわけじゃない。
でもこの町はまだ、駅から中心部にかけての範囲で生活がまかなえそうだった。
課題は、やはり職。新刊の表題作でちょっと書いたように、よそ者が容易に割り込める状況にはない。
もう一度街へ行ってから、米子へ戻るべく松江駅のホームへ。
通勤客や遊びの帰りらしき青少年も少なからず見られ、その意味でも一見都会っぽい…マニアは列車を見て一発で見抜くだろうが(笑)。
ちなみに高架下の食堂街には、0時までやってるラーメン屋や居酒屋も。
帰りは普通列車(左写真はもちろん松江駅じゃないとこで撮影)。
ボックス席中心の車内とか、新型になっても守るべきとこは守っているキハ126・121が大好き。
ちなみに米子~松江~出雲市は普通列車が朝夕約30分ごと、他は約1時間ごとだが、別に岡山や鳥取からの特急が毎時1~2本、時には3本も加わる。
特急の多さは、鉄道が都市間連絡の機能を元気に果たしている証拠。
でも地元の利用者にすれば、つばめならずとも「特急に乗れたらなあ」と言いたくなりそうだ。
いちおう特急OKの定期券や特急料金の回数券があり、少ないながら通勤利用らしき姿も特急の車内に見受けられる。
そして、旅行者向けにも特急乗り放題になるプランがあり、筆者はこれを重用した。次回でちょっと紹介したい。
恒例:今日の駅弁より…松江駅「出雲招福ちらし」。
穴子・アゴ(トビウオ)のでんぶ・黒豆&小豆・昆布・境港のカニ・大山鶏etc。
出雲と言いつつ、無理せずに米子あたりでも採れる品々を含めてるのが奥ゆかしい。ただ後ろの2品は明らかに伯耆の産物では(笑)。
決して皮肉じゃなく、両地域が一つで、なおかつ食べ物がおいしい場所だと分かる駅弁。
同じく、今日の晩ご飯より。
今度は親ガニじゃないカニ!松葉ガニ!
半身で1,260円、というのを発見…昨日の店で目をつけといただけだが。
おかず一品の金額としては少々アレだが、でも表通りだと注文は1パイ単位で倍以上のお値段、というのが普通。
…三日がかりでカニに満足したところで、明日は帰る日。
(つづく)