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絶句。あの奥只見が…泊まって応援を

 夏コミお疲れ様でした。そして、ありがとうございました。
 来場者として、そして出展者として多くの方々にまた出会え、新刊は本・小冊子ともに好評。既刊も完売1種類・残部僅少3種類となりました。
 ですが、あえて御礼をそこそこにして、落ち着いたところで書きたかったことを。

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 会津盆地から新潟県境へと向かう、只見線沿いの只見川流域。
 只見川の水鏡に映る森と山、夏野菜に豪雪、掛け流しの湯が湧く一軒宿、そして非冷房車・タブレット閉塞の只見線…それだけがある場所。
 お昼は会津宮下や会津川口の駅近くの大衆食堂へ。なぜかラーメンやソースカツ丼が名物で、絶品。食堂や宿の方々は旅行者にまめに声をかけてくれ、いい意味の「町自慢」もたくさん聞けます。
 はじめは「疲れたからボンヤリするため」だけに目指した場所ですが、それを果たしつつ、出歩いて景色や食べ物や人情にも触れること2年あまり。読まれた方はご存じのとおり、昨夏・この夏には小説にも使わせていただきました。
(2010年8月から10月にかけての記事もご覧下さい)

↓左:会津川口到着間際に。川口の町と駅は本当に川のそば。 右:1月の早戸駅。早戸温泉へは徒いて10分。
ファイル 38-1.jpg ファイル 38-2.jpg
↓川岸の温泉宿。風呂は只見川、客室は左手の渓流に面する。夕食には当地の川の魚貝や山菜・根菜が。
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↓左:会津宮下駅近くの食堂で名物の「焼きそばラーメン」 右:スキー場じゃない自然の雪原。会津桧原駅付近で。
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 この夏も7月の24日から27日にかけて、会津宮下駅より至近の温泉宿(上写真)を根城に当地でのんびり。
 原発事故の風評被害で旅行客の入れ込みがやや落ち込んでいるようでしたが、浜通りは百数十キロ先で、もちろん何事もなし。
 ただ今回はえらく天気が変わりやすくて、午後や夜中にザーッと降ることが多いなあ、とは思っていたのですが…。

 …そのわずか三日後・7月30日に、「新潟・福島豪雨」。
 「新潟・福島」の福島、そして「水力発電地帯の被災で電力需給がピンチ」の水力発電地帯はこのあたりのことです。
 只見川の増水にダムの緊急放水が加わって氾濫、川岸の形は変わり、いくつもの村が津波の被災地のようになってしまいました。
 詳しくは以下のブログを、7/29あたりまでご覧下さい。

金山町観光センター「OASIS」ブログ
 会津川口駅を擁する町。ブログの主は駅構内にある町の観光センター。
 8/9の記事にある町民氏の記録は必見。比較のため被災前の写真も多数掲載され、事の重大さがよく分かる。

三島町観光協会ブログ
 会津宮下駅付近を中心にした、拙作『エッちゃん』『福島・会津、スケッチ日和』に登場する町。
 上記・金山町民氏の記録にも「栄光ホテル」として登場する「栄光舘」が、私が拠点にし、作品にも書いてきた温泉宿。

 …絶句。
 ついこの前もに見て触れて、ずっとあると思っていた緑の山河や穏やかな山村が…。
 今は、ただただ復旧を祈ります、としか書けません。
 こんな時こそ行ってお金を落として復旧支援、といきたいのですが、この前ようやく時間を作って行ったばかりで、私にはその暇がありません。

 現時点でなお休業中の各種施設や交通機関は、復旧に時間がかかるものが多いようです。
 が、もちろん営業している温泉宿などもあり、三島町については旅行での滞在も十分可能な様子。川沿いの眺めは変わり果て、只見線も会津宮下までになってしまっていますが、自然に囲まれた場所でのんびりしたい方は、ぜひ当地へ。
=営業している宿で、おすすめのもの=
 会津宮下駅から町営バスで早戸温泉へ。「つるの湯」(湯治場タイプの宿泊施設あり)「竹のや旅館」

 一方、金山町についても営業中の温泉宿はあり、8/16より会津宮下~会津川口の代行バスが開通していますが、今はまだ復旧作業のボランティアを要している状態のようです。
 ボランティアに関心のある方は金山町役場へ。ボランティアでも宿泊先は各自で取る必要がありますが、それ向けに特別料金を設定している宿もあるとのこと。
=営業している宿で、おすすめのもの=
 会津川口から路線バス・乗合タクシーで南へ…玉梨温泉・「恵比寿屋旅館」。同じく西の川沿い・湯倉温泉の「鶴亀荘」


 気が向いた方はぜひ「泊まって応援」を。
 私も必ず、また行きます。

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