= 2008年冬コミ初版・2010年春再版 =
20,000,345M(にせんまん とんで さんよんごーえむ)
 レトロなお笑い鉄道サスペンス 表紙画:緋莽総一郎


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読者からのご感想

 昭和時代。深夜の東京駅。
 訳あって国鉄勤めの身ながら介抱泥棒にいそしむ俺は、今夜のカモを泥酔した若いOLに定めた。
 女は、三島まで帰るという。
 眠そうな眼で、しかし元気よくからんでくる女に耐えながら東海道線の階段を上ると、彼女のバッグの中身がチラリと見えた。
 一万円札の束がぎっしり。何千万円あるだろうか。
「な、なんだこの女………」
 ドキドキしながら俺は女を大垣夜行に乗せ、酔い潰れた彼女の眠りを虎視眈々と待つのだが…この数千万円はどんな金なのか?傍若無人にからみまくる美女はいつ眠るのか?そして俺は大金を手にすることができるのか…?
 酒と煙草、切符切りに駅弁売り、紙ベースでやりとりされる情報、終身雇用が当たり前の社会…今よりも元気だった日本を背景にお届けする、晩秋の鉄道サスペンス。



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