2007年冬コミ新刊・09年春第2刷
 短編集「ナギっ!」  
 ナギと「私」のボケ&ツッコミで進んでいく、冬の一夜の大冒険。
 挿絵:緋莽総一郎

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読者からのご感想

 私、東山志乃。岡山県・美作地方の中学二年生。
 今夜は、ちょっと困った私の幼なじみのお話です。

「ナギのアホっ!起こしたげるとか言って結局あんたも…」
「寝とらん!起きてたが!」
「なら何でこんな山ん中に来るまで…」
「携帯のゲームが面白ぉてな…そいで気がついたら…」
「ドアホーっ!おまけにそれ私の携帯な!」
「落としたの拾ったげたんよ!『ありがとう』は?」
「……………」
 真冬の晩、ボランティアで演奏会に行った帰りの汽車。すすめられるまま一眠りし、揺り起こされて車窓を見ると、見たこともない真っ暗な山の中…。
 そう、ナギを信じた私がバカだったのです。
 とりあえず降りて家に電話しようとしたら、ナギのせいで電池切れ。まわりに何もない山奥の無人駅は、ナギが待合室のドアを壊したせいで氷のように寒い。そして、戻る汽車は時刻を過ぎても来る気配すらない…。
「なあ!山の向こうまで線路歩いて、おばあちゃん家に行こ!」
「はぁ?!」
 ナギによると、一つ先の駅…長いトンネルで山を越えた向こうが祖母のいる村だという。
 けどだからって、なんでそんな…でも、たしかにここにいても凍え死ぬばかりで、そして他にアテはない…。

 冒険、疑惑、衝撃の告白、そして静かな感動が待つ、女子中学生二人のドタバタ珍道中。
 しょうもない「男の戦い」を描いた掌編・『園芸戦記』も収録。



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